昨日で今年に入ってからの日記投稿数が 25 になったらしい。これで目標の 1/4 を達成したことになるので計算上は今年の 4 月で目標の 100 日分の投稿が終わることになる。問題は就職してから日記に書くような内容が存在するのかということで、「今日はキーボードを 8 時間叩いていたら終わりました」のような日記になるかもしれない。
大学教授はプロジェクトマネージャーではないし、大学院生は即戦力の新人でも教育係でもない。これが俺がわざわざ 2 年も就学期間を延長させた上に僻地に飛んで学んだ最も大きいことだと思う。
自分の研究生活を振り返ると、研究自体は割と効率よく進める事が出来たと思うのだが (ただし論文やスライドのようなアウトプットは除く)、好き勝手に前提知識を勉強したりサーベイ論文ばかり読んでいたせいで着手が遅かったし、そもそも研究室の方針とは逸れた趣味の事からネタを引っ張ってきたので、チームワークは無いに等しい。
一方、先程「研究室の方針」とは言ったものの、それに関して適切な指導を受ける事が出来たかと言えば正直微妙である。ゼミも本の輪読が主体だったため、論文を読んだり紹介されたりする機会はあまり無く、研究室の方針に関して何をすれば良いのかわからないという状態がかなり長い期間あった。ツールだけを投げられ、期限や報告を求められず「やっといて」とだけ言われて、結局そのテーマを扱うことには失敗し、裏で打ち込んでいた CTF からネタ (と問題のコアとなった先行研究論文) を引っ張ってきて修士論文で扱う研究とした。
他にも要因はあって、居室へ行きたいと思えるような研究室ではなかった。これについて書いていくと個人攻撃になってしまうので、公表していないローカル日記で書いて自己完結させているが、要は「一方的に知識や能力を搾取されて、自分は何も得る事が出来ない空間」だったということだ。もっとも、これは教育者という立場になることが出来ない俺に一方的な非があるかもしれない。
きっと俺は「大学院の研究室」というものに正体不明の幻想を抱いていたのだと思う。指導教員 (実際に今のネタで助言は貰ったので感謝はしている) にも同期にも先輩にも後輩にも研究室自体にも過度な期待を抱いて勝手に幻滅しているだけの彼らからしたら迷惑極まりない存在だ。そして次は今後の職場に対してもそれを繰り返して勝手に苦しむのではないかと思っている。
決済の承認を手伝うだけで報酬が貰える事に端を発して以降、特に近年は「何かをするだけで報酬が貰える (但し時給換算すると絶望的)」というスキームが流行っている。回りくどい言い方をしたが、Web3 とかいう Web 要素がどこにあるのかわからないアレのことだ。
そこで思ったのは「SNS のアカウントを提供するだけで報酬が貰える」というシステムである。クレデンシャルの譲渡は間違いなく規約に抵触するので、アプリを連携したという情報をブロックチェーン上に乗っけて (もちろん、連携アプリ側でネットワークに接続する必要がある)、アプリ開発者からその都度報酬が貰えるというシステムを作れば、広範囲に渡る SNS のデータを利用したい人間と少額報酬を得たい人間の需要と供給がどこかで一致するのではないかと思ったりする。
もちろん、このような使われ方は想定していない。本当は連携アプリを通じたフォロー数等の水増し、スパムや規模が大きいものだと世論誘導に使えるのではないかと思った結果である。おそらく実現したとしてもアプリ開発者側の支払い負担がデカそうだという理由で上手くいかないと思っているのでこんな無責任な事を言っている。
最近、気が向いた時に学部時代の線形代数の教科書 (松坂和夫 - 線形代数入門) を読んでいるが、学部の時や大学院に入る前に少し読んだ時に比べて明らかに理解出来る範囲が広がった気がする。これは証明を追う速度が上がったとか演習問題を解けるようになったということより、「数学的に何が言いたいのかがわかるようになった」という感覚に近い。
暗号理論という応用数学の分野を通じてではあるが、一度数学を勉強して同型だとか不変量だとかそういう概念を習得してから戻ってくると、線形代数が如何に数学的に重要な概念を抱えているかということがよくわかるし、故に学部 1 年でやるのに最適な分野であることもよくわかる。
本来はこれを学部 1 年で終えなくてはならなかったはずなので、7 年ほど遅れた事を悔やんでいるが、ひとまず遅れを回収出来たという事でよしとする。
Q. Twitter, Python, Cryptography の共通点はなんでしょうか?
A. 俺がここ 1 年「やめたい」と言っているのにやめる事が出来ていないもの