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2023/01/11: ネタバレをせずにまともな感想を書くという難題

定番となった本日の読書コーナーだが相変わらず「法治の獣」(収録書名)を読んでいて、表題作の「法治の獣」を読んだ。前に読んだ「主観者」は人類から観察対象への影響がテーマとなっていたが、こちらはその逆となっている。作者が生物学を専攻していたことから「進化」が1つのキーワードとなっており、専門用語が飛び交いながらも人間ドラマと政治ドラマも実装されていて物語として非常に面白かったし読み応えがあった。

収録されている短編はあと1つしか無く、そろそろこの読書体験が終わってしまう事が名残惜しいが、同作者の別の作品である「オーラリメイカー」と世界観が共通しているようなので近いうちにこちらも読もうと思う。ちなみに収録されている3つの短編はどれも同一の世界の話らしい(「らしい」というのは、まだ最後の1つ読んでいないから)。

とは言ったものの、多分次は(一旦科学ノンフィクション1を挟んでから)三体IIIを読むし、私が日本人作家で一番好きである伴名練の電子書籍短編をKindleで2つポチったりもしたので、オーラリメイカーを読むのは修論が片付いてからになりそうである。


と、以上の事を昼食を摂りながら書いたら読みたくなったので、最後の短編である「方舟は荒野をわたる」を一気に読んだ。外宇宙へと飛び出した人類が、異星の生命体を見つけて干渉したり、あるいはされたりするという設定は前2つの短編と共通であるが、話の展開のさせ方が後半で大きく異なっており、そういう意味で最後に相応しい短編だった。


12月の学会関連のスケジュールは最悪だったが、修論発表のスケジュールは私にとって最善のものとなった。別の用事(それも東京に行く)が生えている土日を挟んだ金曜と月曜のいずれかになることは分かっていたので、休むまもなくこちらに戻ってくるのを回避するために金曜にしてほしかったのだが、それを教授に依頼する前に金曜で確定したらしい。というわけで12月の時と同様にちょっとした保養旅行を兼ねてしばらく東京に居るかもしれない。

私は至極単純な生き物なので、予定が上手く収まってくれたことで気分を良くし、今年はじめて修論を書き始める事を決意したのであった。

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おそらくサイモン・シンの「ビッグバン宇宙論」を読む。改題された「宇宙創成」は図書館に無かった