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2022/09/20: 公理的自殺論

22/9/19 ブコメから小二で全国模試一位を取った半生を反省する - LWのサイゼリヤを読んで気分が非常に悪くなった。原因はAuthorでは無くブコメの方だったが...

一連の記事に俺がどう思ったかは表面上1黙っておくが、対象が恵まれている事が判明したら幾らでも石を投げても良いという風潮が形成されているような気がしてならない。こういうブコメを付ける人達って偉人の伝記を読んだら3ページ目ぐらいで破り捨てるんじゃないか2? ただ、これも昨今のリベラルや知識層側の人間がしたり顔で社会を論じた反動で生じた分断のせいだと思うので恨むならブコメというより無神経な政治家や学者達を恨むのが正しい。


ネイピア数の近似 | 巨大数研究 Wiki | Fandomを読んでこの問題の別の解を考えていた。この手の算数パズルは結構好きなので皆さんにも是非挑戦して頂きたい。ちなみにリンク先に飛ぶとブラウザの縦の幅が狭くない限り一発でかなり精度が良い回答が見える可能性があるので注意。

リンク先程では無いが、それなりに精度が良い解が構成できたはずなのでネタバレを伏せて共有しようと思う。このページのソースを見れば、この下辺りにコメントアウトされたTeX記法が見えるはずであり、そこの左辺が私の回答となっている。


以下は「私の」精神状態に対する公理と定義である。鉤括弧を付けたようにこのモデル化は私にのみ該当する

  1. ある単位時間が存在し、その単位時間が経過すると精神状態は遷移する
  2. 状態遷移関数は状態の他に環境項と呼ばれるものを変数に持つ
  3. ある状態からある状態への遷移を繰り返して得られた列を遷移列と呼ぶ
  4. 遷移列が得られた時、遷移列に含まれる状態数-1を経過時間と呼ぶ
  5. どんな環境項が遷移関数に与えられても自身へ遷移する状態がただ1つ存在し、これを死亡状態と呼んでs_dと書く
  6. 任意の状態に対し、共に遷移関数に渡されて遷移した状態から得られる任意の遷移列は必ず死亡状態へと至る環境項が存在し、この環境項を(その状態に対する)死項や死因、死因子と呼ぶ
  7. 任意の状態に対する死項となる死項が存在し、これを強死項、あるいは強い死項と呼ぶ
  8. 強死項の中で任意の状態と共に遷移関数に渡された時、次の状態が死亡状態になるものが存在し、このような環境項を即死項と呼ぶ
  9. 即死項は複数存在する
  10. 任意の状態に対して、その状態を始点として死亡状態に至る遷移列が存在する
  11. とりうる精神状態を全て含む集合をSとすると、ある特別なS\{s_d}から{0,1}への関数fが一意的に存在する
  12. f(s)=1となる状態s全体を「良い」精神状態とし、Aとおく。また、Aに含まれる状態を良状態と呼ぶ
  13. 同様にf(s)=0となる状態s全体を「悪い」精神状態とし、Bとおく。こちらもBに含まれる状態を悪状態と呼ぶ
  14. 任意の良状態に対して、その状態から始まって悪状態に遷移する遷移列が存在し、その中で最も経過時間が短いものは、(時間や状態等の)何にも依存しなくてかつ大きくない定数で抑えられる

長々と項目を羅列させたが、10と14が考えていたことの本質である。10は言うまでもなく「人間は必ず死ぬ」ということであるし、私はこの公理をこの世界に存在するどんなステートメントよりも美しいと思っていることから入れた。一方、14は私特有のものであり、何もしなければ精神状態は悪化する一方であり、それを防ぐためにありとあらゆる娯楽や学問に触れているということを主張している。しかし、この公理系だけではまだ「Aが空集合」でないことは証明出来ない。

元々14は2つの命題の論理和として表されており、片方は今の14で、もう片方は「Aが空集合」であることだった。表現したかった意味合いとしては「良状態は存在しないか、したとしても簡単に悪状態へ遷移する」ということだが、Aが空集合であったとしても14は意味のない命題となるだけで真であるし、そうでなくとも(つまり良状態が存在したとすれば)14は真であるから、わざわざ14と併記する必要は無いのである。ただそれはそれとして「Aが空集合である」という可能性が「十分残っている」ことは強調しておきたい。

ところで、まだこの公理系には入ってないが入れたいこととして「自殺」の概念がある。現時点では死項(つまり死因に相当する)は、細かい種類分けができていない。事故や災害のような自身に全く原因のない死項(即死項はそれらを意識して公理に組み込んだ)と自分に原因があるような死項はしっかりと分けたいと考えている。特に後者の中でも精神状態と関連の深い自殺について記述することが最終目標であり、そもそもそれを記述するためにわざわざ死亡状態を入れたという経緯がある3

現時点での予測と私の思考技術では自殺に関して「起こりうる」、つまり自殺と見做せる遷移列が存在することぐらいしか言えない。そのような遷移列の特徴付けは完了していないし、そもそも環境項に自己が選択したかどうかという変数を加える必要もある。自殺以外にも多分加えたくなる概念がどんどん発生すると思うのでプロジェクトの完遂は遠い。

なお、気が向いたら追記する(し、当面はそのやる気が続いているはずだ)が、いつも通り飽きて忘れ去られる可能性もある

1

「表面上は」というのはこのページのどこかを探せば書いてあるという意味である。なんなら一昨日の日記で自分とペーパーテストに関する何かを書こうと思ったが、書いていたら顰蹙を買う可能性が生じたので断念したぐらいにはこのトピックには興味がある

2

農民上がりかつ親が再婚して家庭環境が荒れていた豊臣秀吉の伝記なら読めるかもしれない (諸説あるらしいが)

3

プロトタイプの公理系は14に関連するものしかなく、14は死と何も関係がないためそもそも死亡状態が公理に組み込まれていなかった。